【海外ドラマ感想】SATCの続編AJLTを視聴し終えて徒然なるままに③

※当然の如くネタバレご注意です。

前回記事では、ミスタービッグとキャリー、ひいてはビッグの元妻であるナターシャについて書きました。

感想①と②はこちら

さて、女性を主軸にした物語である本作。それゆえに、妊娠・出産の話題がリアルに描かれています。

男性主人公の話であれば、彼女・妻が妊娠したら「ワオ!君は天才だ!」とかなんとかって身体持ち上げ熱いハグ。
臨月間近になればお腹をさすって「今動いた!」とかなんとかニコニコ。
産まれたら「頑張ったね」とおでこにキスして我が子を抱っこ。

……とまあざっとこんな展開でしょうよ。(言い草)
でもこのドラマは違います。女がメイン。女の視点。

ミランダ「歩くブーブークッションだわ」

わかる。
妊婦になるとオナラがよく出る。読んでて幻滅する男性諸君がいるかもしれんが、そんなの知らない。現実は厳しいんだ受け入れろ。俺の女は妊婦だけどそんなことないって?うまく処理してんだよ、漫画の読みすぎだ。

まあ本当に歩きづらいったらない。妊娠を望んでおいて、いつになったら終わんの?という気持ちに本気でなる。

意図せず妊娠し出産を選び一時シングルマザーになったミランダ養子をもらい育てる中で妊娠出産に至れたシャーロット。結婚したが子なしの道を選んだキャリー、3人の育児に励むリサ…etc

さまざまな人生を歩む彼女たちの物語の中で、私が一番わかるわかる!と感じたのがナヤ・ウォレス教授だ。

目次

◆ナヤ・ウォレス教授とは?


『AND JUST LIKE THAT…』(AJLT)のシーズン1から登場。ミランダ・ホッブスが憧れる人物である ナヤ・ウォレス博士(演:カレン・ピットマン)のこと。ミランダの受講する授業の先生(コロンビア大学法学部教授)として登場しますが、授業外でも親交を深めていくのでかなりの登場率。

©︎Copyright 2021 HBO

AJLTでうーんと思うところはあれど(主にミランダ)、ナヤ教授の存在により私はAJLTの続きが気になってしょうがなかった節がある。

◆ナヤ教授に共感したポイント

・不妊治療(体外受精)

ミランダの通うコロンビア大学の教授ということで登場したので、ミランダの学校シーンのみに登場するのかなと思ったら全然違った。めちゃくちゃ本編に食い込んできてくれた。
ミランダは大学初日、自分のナヤへの失言をフォローしたくて地下鉄で待ち伏せ。
そこへ夫と電話をしながら階段を降りてくるナヤ。会話はこんな感じだった。

ナヤ夫「次の体外受精はいつ?」
ナヤ「まだわからない。前回のダメージが残ってるし」
ナヤ夫「同僚に急かされてるんだよ。次のステージ出れるのかって」
ナヤ「決められるものじゃないのよ」

うーーーわーーーーーー
不妊治療してはる…更に体外受精……うわあああああ………
SATCドラマでシャーロットも体外受精をしていましたね。「卵、今回もダメだったって」とハリーに告げていたような。最後リリーを養子にもらえるってなった時にハリー「神様、うちの住所覚えてたみたい。赤ちゃんくるって」って台詞がなんかすごく好きです。彼の性格をよく表してる気がして。


ナヤが登場したAJLTのシーズン1の放送日は2021年1月。なんと丁度私が不妊治療を開始した時期でした。(まだ体外受精へはステップアップしていませんでしたが)
道理で共感するはずです。

・子だくさんマートル

マートルという名のナヤ教授のお知り合い。
子供を次々に妊娠出産し育児に追われている女性らしい。不妊治療中のナヤ教授は、マートルから子供の話を聞かされるのがしんどい模様。そりゃそうだよ。

ナヤ「どんな話題も子供絡みになる。だから子供の話にならないように、火星の話をしたのよ。信じられる?火星よ。そしたらね、『火星を見てた時に妊娠したの』だって

ここ、笑えるけど笑えないって気持ちだった。
愉快に表現してくれてるから笑えるんだけど、ナヤの辛い気持ちにも共感しまくりで笑えない。笑ったけど。好きなシーンなんだけど!

んでマートルとその夫の会食シーン。
マートルが徐にお酒は飲めないのとか言うから、まさかって雰囲気になって。
妊娠したの!って笑顔の彼女に、こっちに譲れよと苦笑いのナヤの夫。頑張っておめでとうというナヤ。

マートル夫「お前達はホントに子供をもつべきだ」

お黙り!!!!頑張ってんだよ!!!!!!!
マートルがそんなこと言うもんじゃないわとかフォローのようなこと言ってたけど、もう夫の台詞が火力ありすぎでその程度で鎮火できんのよ。フォローにもなんにもならんよね。マートル夫に殺意湧いたわ。←

・お互いに出会えた奇跡じゃ足りないの?

自分の不妊治療が煮詰まった頃(人工授精8回もの失敗)、体外受精を全く考えてなかったのもあり、治療を諦める選択を視野に入れてました。
でもできたら子供が欲しい。でも治療は辛い。でも、でも、と何度も考えを巡らせる日々。
そんな中でAJLTを見返してたらナヤのこの見出しの台詞ですよ。ブッ刺さった~!!!!
確かに夫と巡り会えて、結婚に至れて、いま仲良く暮らせてるってすごいことだよね。それだけで充分じゃないか。と。

結果的には体外受精に進んで、娘が産まれてくれたので夫との二人きりの生活にはなりませんでしたが、不妊治療をしているナヤのこの一言には当時、気持ちをかなり軽くしてもらったので感謝しています。

ただねえ~……ただいま絶賛、二人目不妊治療中の身としてはですね、脳みそがいらん変換するんですよ。

「ただの一人でも自分と夫の子供に出会えた奇跡じゃ足りないの?」とね。

痛い!!!猛烈に!!!刺さる!!!!
字面の破壊力えぐい!!!!辛い!!!!

そうね!!確かにその通りよね!!!でもね!!!

の繰り返しです。

・わかちあえる男がいない

これまでの業績が実り、素晴らしい地位を手に入れたナヤ教授。
家へ戻り、ミランダにそのことを告げれば当然のごとく「凄いじゃない!」と絶賛されます。
嬉しいはずなのにどこか暗いナヤにミランダは言います。

ミランダ「望んでたことでしょう?」
ナヤ「ええ、そう。そうよ。でも……わかちあえる男がいない」

ずしり、ときました。
どんなに嬉しいことでも、一人では喜びきれない。喜べるけれど、満たされない。
自分を特別に想ってくれる誰かに一緒に喜んでもらいたい、褒めてもらいたい。喜びをわかちあいたい。
そう思うのはとても自然なことだし、ナヤ教授の気持ちはよくわかります。
家族でもダメなんだな、これが。
こういう少しドロりとした女の本音を垣間見させてくれるのがこのドラマの魅力。と、個人的には思う。

◆あっぱれ!ナヤ教授の大好きなシーン

・海岸掃除中の電話

ここがナヤ教授の登場場面で1番好きなシーンです!
爽快感と台詞、表情と動き、吹き替えを担当されてる声優さんの演技全部!

チェの仕事の都合でカリフォルニア州についていったミランダ。
お酒の依存症のセラピーに顔を出した過程で知り合った女性に誘われて、海岸掃除のボランティアをしているところにナヤ教授から電話がかかってきた場面。

ミランダ「はぁいナヤ。今、地球を救ってるところなの。御礼は結構」

↑電話の第一声がこれってオシャレすぎん?
オシャレだと思ってるのは私だけか?
なんか洋画見てると、こういう日本ではまず出ない言い回しがどうにもオシャレに感じてしまう。

ごめんね、今海岸掃除中で〜なんて台詞だったとしたらなんも面白くないもんな。
いや、面白さを要求されるはずのない台詞なのだけど。

それに対するナヤ教授のお返事がこれ。

ナヤ「私は自分自身を救ってるところ!アンドレの私物を片付けてる」

切り返し早すぎんか?お笑い芸人なん?ってくらいの切り口。
みんな麒麟の川島さんなの?

ミランダ「アンドレ・ラシャドと別れるんですか!?」
ナヤ「彼がそう仕向けた。今はまだ浮気してないって。私が赤ちゃんに対して複雑な気持ちを抱いてるのをずっと話してきたのに二年間も。なのに聞いてなかった。聞くふりをしていただけだったのよ。だって、代理出産を勧めてきたのよ。ミランダ聞いてる、代理出産よ!?」
ミランダ「それはひどい」

これはまじでひどい。いや、代理出産がひどいというわけではない。
最終的に代理出産という手を打つことで、救われるカップルだって世の中にはいる。そりゃあいる。でもナヤ教授は違ったわけで、それをパートナーのアンドレは理解できなかったわけで。
アンドレには子供を諦めて二人だけの人生を歩むという選択肢はとれそうもなかったのだろうか。とれなかったんだろうな。なら、致し方ない。アンドレが悪いわけじゃない。こればかりはどうしようもないものなのだと思う。

唐突に思い出すのは、ガリレオだ。(東野圭吾のやつ)
ドラマ第二期の最終話、天海祐希さんだったかなあ……。ある夫婦の事件。子供を強く望む夫は、「子供ができなければ離婚する」と宣言してきた。犯人である妻(天海祐希)は、『子供ができなくても離婚せず、二人だけで歩む人生を選んでくれるだろう』ということに掛けて、敢えて不妊治療ではなく避妊をして生活していた。結果、妊娠せずに夫は離婚を宣言し、妻は殺害を決めるという事件だったような。
うわあああ~~~~~~……激重~~~~……衝撃の内容に動機だけはしっかり覚えてる。
SATC(AJLT)のノリで考えると話の重さに憂鬱モードになりそう。
話を戻そう、海岸に。

ナヤ「ばいばーいアンドレが買ってきたダサいランプ!」←ここのばいばーいとランプの言い方と捨て方好き
ナヤ「誰かギター欲しい人いない!?アンドレのコレクションのバーゲンセールやるよ!」


このあとも「コラージュオマージュしたダサい〇〇…とか言いながらどんどん捨てていく

ミランダ「ごめんなさいナヤ。海岸掃除と携帯電話は相性が悪いみたい」
ナヤ「ホテルの子プラス代理出産。それらが出す答えは…もう、終わり!!!
ミランダ「もう切るね」

もう終わり!のところも吹き替え声優さんの言い方すごくいいんだよねえ。
振り返れば悲しいシーンなんだけども、見てる時はあの勢いがスカッとしてしまって大好きなんだなこれが。

・ベビーシャワーのシーン

ここもナヤ教授だからこそのシーンだと個人的には思う。
SATCの4人では出せないテイストがある。そう思うとAJLTを作ってもらえて、見られてよかったな感謝しなきゃなって感じるのです。

ミランダ「実は〇〇で…」
ピコン ※ナヤ教授のPCの音
ナヤ「やだうっそ最悪……」
ミランダ「えっ…あ、ああ、そうよね。ごめんなさい」
ナヤ「違うあなたじゃない。アンドレから連絡がきたの。ベビーシャワーの招待状メール
ミランダ「やだうそ最悪……しかもなにこれ、欲しいものリストつき?!」
ナヤ「……。ふん、あなたたちにはこれをプレゼントしてあげるわ」
※超高そうなベビーカーの購入手続きをするナヤ教授
ミランダ「ナヤ。駄目よ、やめなさい」
ナヤ「赤ん坊を乗せるたびに、アンドレ・ラシャドは思い知るのよ。コロンビア大学の教授の元妻はかなりの高給とりだったってことにね!」

このシーンの少し前にアンドレのインスタを見てたナヤ教授が、アンドレがお腹の大きい女性を抱きしめて微笑む写真を見つけるシーンがありました。
あまりに一瞬なので、「は!?相手誰だよ!!」と思わず声を出しながら戻ってスロー再生して止めた私。←
そしたらあれでした、例のホテルの子。ホテルで一緒にライブの練習をしてたハット被った女性。名前なんだっけな。でもアンドレをナヤ教授が電話してる場面で、アンドレがちょっとだけカメラをその子の方に向けるんですけど(ナヤ教授が向けろと言って)、その女性、ナヤ教授に全く挨拶しようとしないんですよね。
夜遅くに勘違いするような状況で練習していて心配かけてごめんなさい、とかそういうことなーーーんも言わないの。最悪。だから印象良くない。
印象良くないも何も、台詞与えられていないちょい役もちょい役のアンドレの再婚相手にこんな怒りを抱いてもしょうがないんだけどさ。
でもナヤ教授過激派な自分としてはモヤモヤが納まらないわけで。

だからここの場面も、ナヤ教授がスカッとする対応してくれたからよかった。
でも完全にはスカッとはできてないというのも後々見せたりしてくれるから、強い女性(給料も立場も)というポジションで置いている女性だけれども、弱いところもある。そんな表現をしてくれてたのがよかったです。これぞSATCにはない別の味でした。ミランダもサマンサも強い女性で弱いところもあるのは同じだったかもしれんけど、また種類も違う。そもそも性格も違うし当然なんだけど。

◆ナヤ教授の最後

ナヤ教授を演じていた女優さんの都合で、AJLTのシーズン3…つまりはSATCそのものの最終シーズンには一話も登場なしの結果となりました。悲しい~~~~~!!!!
事前情報でナヤ教授が出てこないことを知っていたものの寂しいのなんのって。
AJLTのシーズン2で、ナヤ教授的には新しい良い出会いがありましたね。
バーで出会った魅力的な男性。でも出会った当時はまだアンドレと結婚していたので、「結婚してるの」と相手のなんとなくの好意に壁を立てかけていたナヤ教授。でも正直壁を立てかけるには惜しい相手だったというのは、アンドレが浮気するかも宣言の時にその本音を吐きだしてましたよね。
今更だけどナヤ教授って何歳なんだ…?最後のトゥーサンも何歳…?二人は同じくらい…?
でも子供考えて体外受精するくらいだから、年齢いってたとしても45歳とか…??わからん…日本人の年齢も見極められんのに、わかるわけがないな。

キャリーの思い入れのある家を引き払うってんで、みんなで晩餐会。
その晩餐会のディナーのシェフとして雇ったのが、ナヤ教授がバーであったイカしてる男トゥーサン。晩餐会が終わってから、ナヤ教授を家まで送ってくれたらしいトゥーサン。

じゃあ、とナヤ教授におやすみを告げて去るのかな~と思いきや

トゥーサン「何か食べるものある?」
ナヤ「えっ?ずっと食べてたじゃない」
トゥーサン「ふふ。僕は食べてない」
ナヤ「あっ、ああ!そうね、そうだわ!入って、入って」

そういいながら、少しニヤついた顔でトゥーサンを招き入れて彼女のカメオは終了

©︎Copyright 2025 HBO

よかったね!!!!!(大声)

もし最終シーズンにもナヤ教授が出ていたなら、トゥーサンとのその後を描かれていたのでしょう。
ひょっとしたら、彼と再婚して彼との間に子供ができる…って展開だったかもしれない。いや、AJLTのことだ。せっかくトゥーサンとうまくいったように終わったのに、破局しましたって展開にしてキャリーと同じように独身彼氏なしで終わらせたかもしれない。
よくあるのだ。言い終わり方を迎えていたのに、なまじ続編が発表されたがためにお気に入りのキャラが不遇なめに遭ってしまうやつ。それならいっそ続編なんてない方がよかったと思うやつ。
それを思えば、お気に入りだったナヤ教授の最後がここで終わっていてよかったのかもしれない。きっとそうだ。腹八分めが丁度いい。そう思うことにしよう。

主にナヤ教授にスポットを当てた記事になりました。
こどもをもつことになったミランダとシャーロットのことも書きたかったんだけどもな。
また別の機会にすることにします。

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。

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